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低濃度PCB含有機器の入れ替えはなぜ今動くべきなのか?期限と納期遅延リスクを解説

低濃度PCBとは?処理期限は2027年3月まで

PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、かつて変圧器やコンデンサなどに使用されていた有害物質です。濃度に応じて「高濃度PCB」と「低濃度PCB」に分けられ、低濃度PCBの最終処分期限は2027年3月31日に定められています。
期限を過ぎれば適正処理の義務違反となり、行政指導や罰則の対象になる可能性があります。まだ使用中の機器についても、制度強化や管理義務の追加が検討されており、「使用中だから大丈夫」という考えはリスクを伴います。

PCBってなに? 詳しい内容はこちらから!

PCB含有機器の入れ替えにかかる期間はどれくらい?

PCB含有機器 入れ替え

低濃度PCBに汚染された機器の入れ替えは、銘板確認や分析調査、見積もり取得、発注、施工、廃棄処理といった複数の工程を経て進みます。
特に問題となるのが新しい機器の納期です。
変圧器やコンデンサの納品には通常3~6か月かかり、需要が集中する年度末にはさらに遅延するケースが増えています。
加えて、停電日の調整や運搬車両の手配など、現場ごとの調整にも時間を要します。

なぜ今、PCB機器入れ替えを急ぐ必要があるのか

近年は全国的に機器の需要が高まり、メーカーの供給が追いつかない状況が続いています。
駆け込みでの発注は後回しにされやすく、「年度末に依頼したが納品は翌年度」という事態も少なくありません。
入れ替えを後回しにすると、

  • 納期遅延で処理期限に間に合わない

  • 予算取りや工事調整が計画倒れになる

  • 処理業者の予約が取れない
    といったリスクが一気に高まります。

企業が今すぐ取り組むべきステップ

低濃度PCB対応をスムーズに進めるためには、次の流れを早めに開始することが重要です。

  1. 設備リストを整理し、製造年や型式からPCB含有の可能性を確認する

  2. 必要に応じて分析調査を依頼し、含有の有無を明確にする

  3. 見積もりを取得し、機器発注や処理業者とのスケジュールを調整する

  4. 新規機器の納期や工事日程を見据え、予算申請を進める

高効率機器には助成金も

低濃度PCBを含む疑いのある古い変圧器については、高効率変圧器を対象に国の支援制度を活用できることをご存じでしょうか。

平成5年(1993年)以前に製造された油入変圧器は低濃度PCB汚染の可能性があり、その調査や交換にかかる費用の一部を国が補助しています。制度の概要は次のとおりです。

  • 対象機器:低濃度PCB汚染の疑いがある油入変圧器(使用中のもの)

  • 補助対象事業
    ① 分析・調査(絶縁油の採取・PCB濃度測定など)
    ② 高効率変圧器への交換(リース導入も対象)
    ③ 上記①と②を一体的に行う事業

  • 補助率・補助上限:必要経費の一部を補助(上限100万円まで)

  • 補助対象の高効率変圧器:省エネルギー基準達成率125%以上の機器

  • 公募期間令和7年9月1日~12月19日(予定)

交換によってPCBリスクを解消できるだけでなく、省エネルギー効果や電源の信頼性向上といったメリットも期待できます。
公募期間が迫っていますので、ご興味のあるご担当者様はお早めにお問い合わせください。

まとめ:低濃度PCB含有機器の入れ替えは“今”が最適/

PCB廃棄物 交換

低濃度PCB廃棄物の処理期限は2027年3月末です。
しかし、新規機器の供給不足や施工スケジュールの逼迫を考えると、「まだ時間がある」と先延ばしにすることは極めて危険です。

近畿環境保全では、機器調査から処理計画、収集運搬・処分といった廃棄物処理業務はもちろんのこと、低濃度PCB含有機器の入れ替え工事まで一貫してサポート可能です。
入れ替え工事までワンストップで承れるため、手配や調整の手間を大幅に削減することができます。

機器の更新からお任せいただけることで、入れ替え時に今まで使用していたPCB含有機器を倉庫などに改めて保管する必要が無く、当日中に廃棄物として収集運搬することが可能です。

低濃度PCBに汚染された機器をお持ちで、まだ具体的な計画に着手されていない場合は、ぜひ早めにご相談ください。

近畿環境保全 営業本部
近畿環境保全 営業本部
関西圏はもちろん、全国各地の廃棄物をトータルプロデュースいたします。 どんな廃棄物もまずはご相談ください。

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