
【視察レポート】低濃度PCB廃棄物の処理委託先「オオノ開發株式会社」を訪問しました
2025年7月3日、弊社が低濃度PCB廃棄物の処理を委託しているオオノ開發株式会社(愛媛県東温市)の処理施設を視察してまいりました。
これまでも継続してPCB廃棄物の運搬・処理をお願いしてきましたが、実際に現地を訪れることで、処理の実態や安全管理体制、施設整備の先進性について、より深く理解する機会となりました。
本記事では実際に私たちが訪れ感じ取った、オオノ開發株式会社の日本最大規模の保管・処理施設の強みをご紹介します。
▼ オオノ開發株式会社 許可看板
オオノ開發のPCB処理施設について
まずPCB処理施設に到着して驚かされたのは、搬入エリアの広さと構造の合理性でした。
トレーラーなどの大型車両もそのまま建屋内に入ることができ、天井クレーンで屋内荷下ろしが可能なため、雨天時でも処理物の流出リスクが非常に低いことがわかりました。
これはPCBという有害性の高い物質を扱ううえで、非常に重要なリスク管理のひとつといえます。
処理の実態については、搬入時にPCB廃棄物にバーコードラベルを貼付し、各処理工程でスキャンしながら進捗を管理するという、トレーサビリティを徹底している体制が印象的でした。
すべての工程がサーバー上で記録され、いつ・どこで・どのような処理が行われたかを明確に追跡できる体制は、確実な処理の証拠として、委託元としても非常に安心できるポイントです。
また、、大型機器と小型機器は保管・処理工程ともに完全に分かれた施設で対応されてるのも印象的でした。
特に大型機器には専用の抜油・解体工程が設けられ、抜き取ったPCB油は専用の貯蔵タンクへ、そして助燃材としてロータリーキルンに噴霧され焼却されます。
解体された部品類は網籠に入れ、火の通りを良くするために四方に穴を開けた状態で焼却されるなど、不完全燃焼を防ぐための工夫が随所に見られました。
▼ 抜油・解体施設が備わった保管施設

大型焼却炉のひとつであるシャトルキルンでは、軽自動車1台分ほどの大きさの焼却台に載せて、炉内で長時間かけてじっくりと焼却。
焼却の質を重視した工程であることがよくわかりました。
▼ 大型機器の焼却設備

一方、小型機器の処理ラインではトンネルキルンによる自動焼却システムが導入されており、搬送から焼却までを1名のオペレーターで管理可能。
安全かつ効率的な運用がなされていました。
▼小型機器の焼却設備

低濃度PCB廃棄物は、「特別管理産業廃棄物」であり、焼却による無害化処理が義務付けられています。
そのため、焼却処理の精度・安全性・管理体制は、処理委託先を選ぶうえで極めて重要です。
今回の視察を通じて、オオノ開發株式会社が有する技術力・安全管理・設備の先進性、そしてQRコードによる確実な処理体制を改めて確認することができました。
弊社としても、お客様の大切な廃棄物を安心してお預かりし、適正な処理をお約束できるパートナーとの協力体制に、強い信頼を持っております。
低濃度PCB廃棄物の処理についてご不明点やご相談がある場合は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。
期限内処理に向けたご提案や、対象機器の調査についてもサポートいたします。






